先日、我が家が体験した面接内容を記事にしました。特徴ある附属小の面接対策、それぞれ異なるタイプの質問にどう取り組んだのかを振り返ります。
娘は、今振り返ると面接が得意な方だったと思います。理由は、
- 4月生まれで幼稚園でも上級生の子と遊ぶのが好きだったので言葉の発達が早めだった
- 地声が大きく聞き取りやすい声質だった
- あまり人見知りが無く、大人と話すことが苦でなかった
この3つの特徴が面接にちょうどハマってくれたのではないか、と思っています。とはいえ、普段とは全く違う環境下で知らない大人(面接官の先生)と話すのは幼児にとってかなりハードルの高いミッション。大人のように面接上達のノウハウを身につけるのでは無く、ひたすら反復練習をして面接に慣れ、本人に自信をつけてもらうことが大切なのだと実感しました。
ちなみに、保護者である私の方は娘とは違って声も通りづらく本当に面接が苦手で苦手で仕方ありませんでした。幼児教室で練習する際も、かなり娘の足を引っ張っておりました。そんな私の状況を娘は分かっていたので、「お母さんは面接が下手だから、一緒に練習してくれる?」と言って練習に付き合わせていました。
① 子どもに向けた質問
具体的に「こんな時あなたはどうしますか?」という内容で聞かれることが多いです。質問内容を自分ごとに落とし込み、自分なりの回答を口で説明するのは大人だって難しい。幼児なら尚更です。練習の時は、質問にすぐに答えられず沈黙が続いてしまうことが多くありましたが、ここでお子さんに身につけてもらいたいのはそれでも必ず自分で答えること!
親からすると、回答をするまでの数秒間はかなり長く感じますが、ここで保護者が見られているのは子どもの力を信じて辛抱強く待てるかどうか(のはず)。練習で答えられなかった時は、後で「学校の先生が娘ちゃんにした質問には、お母さんは答えられないから、自分の言葉で大きな声で答えてね!先生は娘ちゃんとお話しをしたいんだよ。」と伝えました。
そして、子どもとの面接練習で心がけたのは、良いことも悪いこともその場で直ぐに伝えることでした。
ちゃんと受け答えが出来た時は「今のはすごく良かったよ!!」、気をつけた方がいいこと・直した方が良いことは「今のはこうしよう!!」と直ぐにフィードバックする。後になればなるほど、どんどん記憶が薄れていってしまうので、良くも悪くも現行犯!をいつも心に面接練習をしていました。
試験1ヶ月前からは、過去問や予想問題などとにかく1日1セットを入室から退室まで、本番通りの流れで練習しました。保護者の後ろをついて歩く・一緒にタイミングを合わせてのお辞儀などの動作も、毎日やることで身につけられます。
面接練習は、寝る前に行っていました(面接官役の夫の帰宅時間に合わせたため)。出入り口はここにして椅子はこれを使って…と毎回準備が手間なのですが、何故か娘がノリノリで椅子を並べてくれました。おままごと感があって楽しくなったのかもしれません。こうなったらお家で面接ごっことして楽しむしかないな!と、私も変なテンションになっていました(今思えば全然楽しくないです)。だんだん狂気じみてきましたね。
リビングがなんとなく面接会場風に仕上がったら、スーツ姿の夫が面接官になりきり、パジャマを着た娘と私に本番を想定した質問を投げかける…という大変シュールな練習風景を繰り広げていました。
格好はさておき、本番を想定しているので回答時間(○秒以内・○秒程度)は正確に測り、動画で撮影して記録に残しました。また、夫が面接に行く場合も想定しておきたかったので、夫と私の役を入れ替えて練習することもありました。
② 保護者に向けた質問
こちらで聞かれるのは、主にトラブルの対処法や家庭での子どもとの関わり方についてが多いです。基本的な内容ですが、行った対策は
- 過去問を見て実際の回答を文章で書いてみる
- 実際に喋ってみて指定時間内(設問により異なる。30~60秒程度)に収まるボリュームを把握
- 喋りやすい文章にブラッシュアップ
- 再度喋ってみて違和感がないかを確認する
ひたすら、書く→喋る→書く→喋る の繰り返しです。
こうして過去問をさらってみると、学校側は常識的な保護者なのかどうか(モンスターペアレント的要素は無いか)をここで知りたいのではないか、と思いました。更に、必ずと言っていいほど学校の教育目標を暗唱させていることから、保護者自身も確実に学校の教育理念を理解し「自主自律」した言動・行動が取れるかどうかを面接で確認したいのではないでしょうか。国立小学校の先生は、教育実習生の受け入れ等他の小学校に比べてタスクが多いため、児童同士のトラブルがあった際も先生に丸投げ…ではなく、保護者が自主的に問題解決に動いて欲しいのだと思います。
では、必ずと言っていいほど聞かれる教育目標をどう覚えるか。
それは、毎日その文章を目にすることです。そのために購入したのが壁に貼れる薄いホワイトボードです。それを食卓でもテレビの横でもトイレでもどこでもいいのですが、自分がよく目に入るところに貼りつけます。そこに教育目標を書き、嫌でも目に入る環境を作りました(また狂気が混ざってきましたね…)。「勤労をいとわない〜」の文面はもちろん、その下に続く「かしこく」以下の文面も丸々書いておきました(HPのこちらです)。
過去問を見ると、教育目標のうちの「かしこく」に絡めた回答を求められることもあったので、この辺りは具体的にどんな子供を求めているのか・我が子だったらどんなエピソードが当てはまるのかを4項目でそれぞれ考えておくと、面接でも回答がしやすくなると思います。
附属小に限らず、学校の教育方針は抽象的な書かれ方をしています。そこを、いかに教育方針の解像度を上げて我が子の具体的なエピソードにつなげられるか…これを考えるのが面接練習で一番苦労した点でした。
少し話が逸れましたが、教育目標をホワイトボードに書いたら文面を目にするたびに音読をしてなんとか頭に刷り込みました。時々、ホワイトボードが見えないところでも暗唱してみて覚えられているか確認しました。
- 目で見てインプット
- 口に出してアウトプット
シンプルですが、この繰り返しが記憶を定着させてくれました。こんなに真剣に何かを暗記すること、普段の生活では中々無いですね…
更に、ホワイトボードを見るだけでは不安だったので、書いた内容をスマホで撮影しロック画面に設定してスマホを触るたびに文面が目に入るようにしていました。万一他の人に見られてしまうリスクも大きいですが、目にする頻度はかなりUPしました!そのおかげかは分かりませんが、私は未だに附属小の教育方針を暗唱することが出来ます。
我が子が通わない小学校の教育方針を暗唱出来る…これもまた狂気の沙汰ですね。因みに、現在娘が通っている小学校の教育方針の記憶はおぼろげです。
思った以上に長くなってしまったので、一旦本日はここまでとします。③親子の会話 の対策は次の記事の予定です。よろしければお付き合いください。それではまた!